
- ガールスカウトって?実際にどんな活動をしているの?
- 実際に活動している人の体験談を知りたいな。
日本ではそれほど認知度が高くないかもしれませんが、アメリカで『ガールスカウト』と言えば知らない人はいないと言っても過言ではありません。
実際にどんな活動をしているのか知らなくても、アメリカに住んでいれば、ガールスカウトクッキーを売る女の子たちを目にしたことがあるのではないでしょうか?
アメリカでのガールスカウトは、『女の子が憧れる習い事』みたいな感覚で、所属している女の子も少なくないんです。
ママ友の中にも「子どもの頃にガールスカウトに所属していた」という人が何人かいますよ。
現在、小学5年生の娘もガールスカウトに所属して3年目になりました。
今回は、ガールスカウトの具体的な活動内容や実体験から感じているメリットやデメリットを紹介します。
ガールスカウトとは?

ガールスカウトが、どんなものなのかよく分からないという人もいるのではないでしょうか?そこで、まず、ガールスカウトについて紹介しますね。
宗教団体ではない
『ガールスカウト=宗教団体』のように勘違いされがちですが、宗教とは全く関係がありません。
実際には教会が運営していることもありますし、活動場所として教会の一室を利用していることもあります。
しかし、宗教活動をしているわけでありません。
より良い未来を作るための活動
ガールスカウトは、女の子の可能性を最大限に活かし、より良い未来を作るための活動を行っています。
自分や世界の未来をより良いものにすることができる人間を育成するプログラムなのです。
具体的には、以下の5つの大切なポイントを育むことを目的としたさまざまな活動をしています。
- 自己肯定感を高める
- 失敗を恐れず挑戦し、失敗から学ぶ
- 論理的、かつ正直に責任を持って行動し、他人を思いやる
- 人とのコミュニケーションを大切にして、前向きに問題解決をし、良い人間関係を築く
- 社会(地域)に貢献する
学年により分かれている
小学生の場合は、3つに分かれています。
- Daisy(デイジー):キンダーと小学1年生
- Brownie(ブラウニー):小学2年生と3年生
- Junior(ジュニア):小学4年生と5年生
※アメリカでは、一般的に小学6年生から中学生になります。
ユニフォームがある
ベストやタスキなどのユニフォームを着用します。ユニフォームの色も所属する学年により分かれています。
- Daisy(デイジー):ブルー
- Brownie(ブラウニー):ブラウン
- Junior(ジュニア):グリーン
バッジがもらえる

活動に参加して知識やスキルを身に付けると、バッジをもらえます。
ユニフォームにバッジが増えていき、自信やモチベーションアップにつながりますよ。
どうやって所属するの?
学校から地域のガールスカウトの説明会の案内をもらってきたことがあります。
既に所属している友達に誘われて始めることも多いようです。
わが家の場合は、娘と仲の良かったクラスメイトのママに誘われて所属することになりました。一度は断ったのですが、翌年も娘が「ガールスカウトをやってみたい」と言うので参加を決めたのです。

一度断った理由については、『ガールスカウトのデメリット』の見出しで触れていますよ。
年に2回の資金集め

アメリカ在住者であれば知っている人が多い『ガールスカウトクッキー』の販売は、資金集めが目的ですが、実はそれだけではありません。
以下の5つのビジネススキルを磨くことを目的としたプログラムでもあるのです。
- 目標の設定
- 意思決定
- お金の管理
- 接客スキル
- ビジネス論理
秋のナッツ・マガジンセール

秋(9月下旬~10月下旬頃)には、『ナッツ(チョコレートもあり)と雑誌(定期購読)』のセールがあります。
クッキーセールのように、スーパーなどの前に特設ブースを設置して販売するわけではないので、知らない人も多いかもしれませんね。
春のガールスカウトクッキーセール

春(1月後半~3月中旬頃)に、『ガールスカウトクッキーセール』があります。
現在は8種類程度あり、1箱$5か$6です。
今年は新しいクッキーが加わる予定なので、楽しみです。
ガールスカウトのメリットとデメリット

実際にガールスカウトを体験してみて感じているメリットとデメリットを紹介します。
ガールスカウトに所属するか迷っている人は、参考になるかもしれません。
ガールスカウトのメリット
まずは、ガールスカウトのメリットからお話ししますね。
個人的にガールスカウトはおすすめです。ただし、活動内容が決まっているわけではないので、正直、良し悪しは所属するガールスカウトによると思います。

娘のガールスカウトのリーダーは、文句のつけようがないくらい素晴らしい人なので、娘も私も好印象なのだと思います。
友達が増える
ガールスカウトは、学校という枠を越えて友達を作るよい機会になります。
娘の場合はスポーツをしているわけではないので、学校以外で友達を作る機会がないんですよね。
もちろん、学校の友達だけで十分でもあるのですが、同じ目的や趣味を持った友達と出会えることはメリットだと思います。
親の参加も多いので、親同士のつながりができるのも心強いと思いますよ。
さまざまなことを学べる
ガールスカウトでは、以下の4つの分野を軸にさまざまなことを学べます。学校では教えてくれない知識やスキルが身に付きますよ。
- STEM(問題解決能力・理論的思考力・創造力など)
- Outdoors(アウトドア)
- Life skills(ライフスキル)
- Entrepreneurship(起業家精神)
娘の所属するガールスカウトでは、月に2回各1時間半ほど活動しています。今まで学んだことの一部を挙げてみました。
気候、キャンプ、料理、裁縫、ガーデニング、写真、洗濯の仕方、節電(エコ)、応急手当、災害、女性のリーダー、政治、スケジュールの立て方、カードの書き方、テーブルマナー、動物
年に数回、週末に遠足もあります。パンプキンパッチや水族館などに出かけていますよ。
また、年に1度、サンクスギビング(感謝祭)かクリスマス時期にボランティア活動もしています。100食程度の食事を作って、苦しい生活を強いられている人たちに無料提供しています。
課外活動の一つとして認識される
アメリカの大学進学は、成績だけでなく、課外活動が重視されます。
ボランティア活動やスポーツ、習い事に取り組む人が多いですが、ガールスカウトも課外活動として高く評価される傾向があります。
もちろん、ガールスカウトに所属すればよいというわけではなく、そこで何を学び、どのように将来的に生かしていけるのか、といったことなどをアピールできることが大切です。
ガールスカウトのデメリット
個人的には、娘のことを思うとデメリットと感じることはありません。ただ、「大変だな」と思うことはあるので、それを紹介しますね。
親の負担が大きい
所属しているガールスカウトによりますが、娘のガールスカウトは親のサポートが必要不可欠です。
まず、アメリカの場合は、親の送り迎えが必須です。
娘のガールスカウトは親同士の交流も大切にしているので、子どもと一緒に参加しなければなりません。時間的に拘束されるのが面倒と感じることも。
また、ガールスカウトクッキーを特設のブースで販売するときは、交代で子どもたちを監視する必要があります。雨や寒いときもありますし、何時間も外で立ちっぱなしでいるのが辛かったりします。
費用がかかる
ガールスカウトの活動をするには、当然、資金が必要です。所属するガールスカウトによりますが、活動が活発なほど、それに費やすお金も必要になりますよね。
ガールスカウトクッキーの販売などで資金を集めるのですが、「一人何箱売る」というノルマがある場合も少なくないようです。
娘のガールスカウトもノルマがあります。みなさん、売れなかった分は自腹を切っていますよ。

習い事の月謝と思えば、高くないとも言えますが…。
印象が悪いことも
ガールスカウトクッキーの販売は、『押し売り』のような悪い印象を与えてしまうこともあるかもしれません。
私が最初にガールスカウトに所属するのを渋ったのは、ガールスカウトクッキー販売が理由です。
ちょうどクッキー販売の時期に、夫の友人家族たちと毎年恒例の『スーパーボウルパーティー』があるのですが、必ずガールスカウトクッキーを持ってきて売る家族がいたんです。
子どもに「クッキーいりませんか?」って聞かれたら、断れないですよね。
日本人的考え方なのかもしれませんが、「みんなが断れないことを分かっていて持ってくるなんて、なんか押し売りみたいで嫌だな」というネガティブな印象を受けてしまったんです。
それで、「娘もそんなことしなくちゃいけないのかな?」って思ったら嫌悪感しかなかったんですよね。
でも、実際には『誰にどう売るか』は各家庭で決めることで、押し売りをしなければいかないわけではないので、安心してください!

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